横田さん家族の記者会見にジャーナリストたちはどう応えるのか


【ノーカット】横田早紀江さん 記者会見

横田さん家族の記者会見を見ました。その中で現在家族会の事務局長を務める横田拓也さんが、長い間そばにいて支援してくれた安倍総理とともに頑張っていくというようなことを言ったのに続き、拓也さんの双子の弟さんの哲也さんが、ここ数日、安倍首相が拉致問題の解決を最大の課題と言いながら何もしてこなかったと非難する報道をよく見かけるが、安倍首相はやってくれている、自分が何か動いて協力してきた方ならともかくそうでない人がそういう批判をするのは卑怯だし、やめてほしい、安倍首相が問題なのではなく、それまで何もしてこなかった政治家や、拉致事件などないと言っていたメディアのせいで安倍政権が苦しんでいるんだというようなことを言っていました。(文字起こししたわけでないので細かい言い回しは動画で確認してください。)

 

確かにそういう批判を私も多く目にしました。その後にタカハシコウスケと名乗ったジャーナリストが質問をしており、多分高橋浩祐だなと思い検索しまして、その方が数日前に書いてたものが以下のものです。

歴代最長の安倍首相は、北朝鮮による日本人拉致問題を政権の最重要課題に位置付けてきた。

しかし、拉致問題はこの間、一向に解決していない。いったいどうしたことか。

小泉首相が2002年に北朝鮮に行き、拉致被害者5人を日本に連れて帰ってきた時、安倍首相は官房副長官で、当時の状況をよく分かっているはずだ。小泉首相は他国を頼りにせず、自らの外交力で平壌でのトップ会談にこぎつけ、拉致被害者の帰国を実現した。安倍首相は小泉氏の後ろ姿を見ていたはずではないか。

「政治は結果がすべて」。安倍首相はこの言葉をこれまでも何度も口にしてきた。今、この言葉が真綿で自らの首を絞めるかのごとく、安倍首相を追い込んでいる。

国家が本来、真っ先に何よりもやらなければならない役目は国民の生命と財産を守ることのはずだ。拉致被害者の家族は高齢化し、残された時間はあまりない。安倍首相には拉致問題で結果を出していただきたい。

高橋浩祐さんのページ - Yahoo!ニュース

まさに哲也さんが強く批判したまんまの人だと思うんですが、よくまあ恥ずかしげもなく質問出来たものだと思いました。質問内容は、滋さんは経済制裁だけでなく対話もという立場だったと思うが、そのように今後も活動していくのかみたいなことだったと思います。この質問への回答はちょっとまとめづらいのので見ていただいた方がよいですが(28:30ぐらいから)、会見を通してご家族からは、北朝鮮に対する強い憤りが感じられました。というか何度もそういう発言をしてました。これを受けてこの高橋浩祐さんを始めとしたジャーナリストたちはどのような記事を書くのでしょうかね。流石に記事にはしないかもしれないけど、安倍批判する人たちは「アベに騙されてる」みたいなことを言う人もいるでしょうね。

 

ところで、蓮池薫さんのお兄さんの蓮池透さんは家族会と決別して左翼活動のようなことをしており、安倍さんを批判する人たちには有り難い存在でしょうが、当然彼のような立場は少数派です。ただ実際に左派系で拉致問題に取り組んでいる人たちがいないのかというとそういう訳ではないようで、私も直接そういう人に会ったことがあります。どういうことをやってるのか聞きたかったのですが、なんというかちょっと変わった方で怖くてあまり突っ込んで聞けませんでした。安倍首相や救う会を批判してたのは覚えています。会の名前ぐらい記憶しておくべきでしたかね。

 

横田滋さんがめぐみさんが帰ってくる前に亡くなってしまったことは本当に残念ですが、我々一人一人、会見でも弟さんたちが言っていたように、我が事として胸に刻んでいきましょう。

飛ばし記事に気をつけよう

中国批判声明 日本は参加拒否 - Yahoo!ニュース

中国と関係改善を目指す日本側は欧米諸国に追随しないことで配慮を示したが、米国など関係国の間では日本の対応に失望の声が出ている。

 マジ、日本政府ふざけんなよって怒りがこみ上げる記事ですが、最近はエッチくんもよく言ってるように、まずこういうのは飛ばし記事じゃないかと疑っちゃいますよね。というか皆さんそうした方がいいと思います。

 

さてそれに対して

片山さつき氏「中国批判声明」参加拒否ではない(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

 

まあこれでも日本が声明に参加してないってのは否定してないのだけど、変な記事には政府は積極的に反論した方がいいよね。今はTwitterが適当なのでしょうけどね。河野太郎さんとか、世耕さんとか、閣内でも結構発信してるし、やっぱこれからはこういう政治家じゃないと難しいよね。安倍さんも「うちで踊ろう」もいいですけど、もっと自分の思いを出すTweetしてほしいですね。その辺は残念ながら旧体質の政治家に入るのかなと感じてしまいます。

 

今回はたまたまこれを採り上げましたけども、このような飛ばし的なことは日常茶飯事なので、皆さん気をつけましょうね。政府を批判するのはだいたいその後でも間に合います。反射的に批判しちゃうと、飛ばし記事に踊らされたバカって思われちゃうかもよ。

 

まあ相変わらずマスゴミはどうにかしてほしいぜ。

 

追記:山田宏議員のツイートも追記しときます。

 日本のが早かったという。

 

横田滋さん死去

横田滋さん、安らかに 眠るように旅立つ(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース

 

他のことを書いてる間に、横田滋さん死去のニュースを目にし、書けなくなりました。

 

拉致問題について言いたいことはもちろん色々ありますが、今はただ悼むだけしかしたくありません。一方このブログで何も触れないということもしたくなかったので、わざわざ見てくれた人には申し訳ないですが、ただこれだけのエントリーをアップさせていいただきました。

 

横田滋さんのご冥福をお祈りいたします。

靖国神社落書き事件に関する中国での報道

武漢の人「殺す」と落書き 靖国神社、公衆トイレに(共同通信) - Yahoo!ニュース

 

 一月ほど前にあった靖国神社であった中国人韓国人を中傷する落書き事件。左翼の自作自演であったようです。

 

靖国神社トイレに落書き疑い逮捕 「武漢皆殺し」ネット右翼装い(共同通信) - Yahoo!ニュース

 

左翼か中国人韓国人の自作自演ではないかと疑う人は当初から多くいたと思いますが、実際にこのように犯人が捕まらない限り、そのようなことを言うこと自体が差別的と言われてしまいかねない、全く卑劣なやり方ですね。

 

ちなみに中国人韓国人に対する「皆殺し」的中傷はネットでは氾濫し、これも一部自作自演ではないかと思うものの、実際信じれれないぐらいアホな「ネトウヨ」的日本人が実在することも確かなので、彼らにも自制してもらいたいものの、まあ無くすのは難しいでしょうね。残念です。

 

さてこれが中国でどう報道されてるか。自作自演と分かる前、事件直後の報道。

靖国神社惊现“杀武汉人”涂鸦,日本网友批评:实属不该!

その中国での報道を日本語で伝えたものが下記。

「武漢の人を皆殺しに」靖国に落書き=中国紙「日本人から批判の声」(レコードチャイナ) - goo ニュース

さてこの報道では「良心的な」日本人の声も紹介しております。

その上で、「日本のSNS上では、多くのネットユーザーがこの問題に不満を表明している」とし、「公共物に落書きするのは良くない。しかも武漢の人々は新型コロナウイルスの被害者なのだから中傷すべきでない」「殺すべきなのはウイルスだ。新型コロナウイルス対策の正念場を迎えた時期にやってはいけない行為。早く犯人を捕まえて」などの声が上がっているとした。

このような報道をもって、中国の報道が公平、あるいは良心的であると見る人もいるでしょう。ちょっとナイーブな見方だと思っていますが、まあとりあえず今はツッコみません。

 

今回のエントリーの眼目は、では自作自演の方の報道も中国でされるのかってことです。これによって中国の「報道の自由度ランキング」を上げることに賛成したいと思います。

 

結論から申して今の所見当たりません。見つかったら報告しますね。あるいは中国ウォッチャーの方がいて発見したら教えてね(^_-)-☆

 

追記

中国でも記事になりましたー。ゴメンネー。ということで中国の報道の自由度ランキングを上げたいと思います。

baijiahao.baidu.com

中国漁船に乗ってる人って誰?

インターネットフォーラムで、アメリカ人が「日中で緊張関係があると聞いたが本当ですか」って質問があったので、私は「そりゃそうですよ」的なことを答えたのですが、「そんなこと聞いたことない」って答えた日本人がいるんですが、本気なんですかね。もちろん英語のニュアンスで私が取り違えてるのかもしれないけど、日中関係に問題がないと考えてる人って思ったよりも多いのかも?中国が好きじゃないって人も、観光客のマナーなどを問題にしてるのであって、尖閣諸島の問題とか2010年の漁船衝突事件みたいな派手なことがない限り、どれだけ尖閣諸島周辺に中国船がうろついて、海警が対応に追われてるかとか認識してない人が多いのかも。

 

尖閣周辺に50日連続で中国公船 菅官房長官「極めて遺憾」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

ところで中国の場合「公船」も軍艦並みの武装をしているということもありますが、漁船にも軍人が乗ってることがあるみたいなことも聞くので少し調べました。ほんのちょとね。

 

分かりやすいとこだけピックアップします。赤字は私がしましたよ。

中国語でいう「民兵(Min-Bing、ミンビン)」と日本語でイメージする「民兵(Min-Pei、みんぺい)」、また英語でいう「Militia」がそれぞれ意味する内容は必ずしも一致していない。

(中略)

   民兵の中でも、本稿の主題である海上民兵について、中国海軍も彼らが、「兵と民との二つの身分を併せ持つ存在であり、(中略)海洋権益防護のために行動し、軍事的プレゼンスを強化するとともに、対立の強度や敏感度をコントロールし、有事の際には真っ先に使用するとともに全過程において用いられる」軍事力であると期待している6

(中略)

   したがって、中国の国内法で定められた「民兵」は、一般的な日本人がイメージする「民兵」とは全くの別物であり、中国の正規軍(彼らは「国軍」ではなく「党軍」だと言う)の一部であることを忘れてはならない。

(中略)

ここで国際社会が懸念しているのは、これまで挙げてきた海上民兵の他国へのハラスメントや攻撃が、一般の漁船や漁民と区別のつかない状態で行われていることにある。さらに、そうした非戦闘員か否かの識別の難しい彼らが、海軍や法執行機関の艦船よりもさらに前線において活動しているというところにある。こうした活動はかつての「便衣兵」を想起させるものであり、無辜の漁民達をも巻き添えにしかねないリスクを伴っている。

(中略)

 

   上記のような人道を無視した軍事力(ミンビン)の用法は、我々からすれば現行国際法に対する挑戦とも見えなくもないが、平時のビジネスルールですら軽視する中国にとっては、有事における国際法などそもそも眼中にないのかもしれない

(中略)

   一方、私利私欲に基づく中国の不法漁民たちに起因する国際社会との摩擦や紛争は、相手国のみならず、中国政府にとっても予期できない、双方にとって不測の事態となりうる危険性をはらんでいる。ある意味で最も不確実で予測困難な虞を有するものである。

トピックス088 | 海上自衛隊幹部学校

中国の民兵は、一般の民兵と違い正規軍の一部であるということ。とは言え政府がコントロールできる民兵と、不測の事態を用意に引き起こしかねない民兵がいる。

  しかし実際の海上民兵はそのようなものではない。端的に言えば、海上民兵は漁民や港湾労働者等海事関係者そのものであり、彼らの大半は中国の沿岸部で生活している普通のおじさんやお兄さんたちである。「海上民兵が漁民を装う」というのは大きな誤解であり、漁船に乗った「海上民兵は漁民そのもの」である。さらに付け加えると、海上民兵はれっきとした中華人民共和国の正規軍人であり素性の怪しい戦闘集団というのも大きな間違いである。

(中略)

   海上民兵の実態を理解した上で見落としてはならないことがある。確かに漁船に乗って活動する海上民兵は、中国の一般的な漁民そのものである。ただし、ここで誤解してはならないのが、漁民といっても彼らは我々の身近な漁師さんたち日本の漁業従事者のイメージとは程遠いということである。人間はややもすると自分達の常識や尺度・価値観に基づいて異なる社会を捉えがちである。しかしそれは大きな誤解を招く元である。

 

   筆者は在勤中、海南省福建省遼寧省山東省はじめ中国の沿岸部を訪ねた際、漁船や漁民と間近に接する機会があった。目にするモノのみが真実というわけではないが、どの地方の漁民もそれほど大きな差異はなく、また彼ら自身も一般的、平均的な地方の中国人と何ら違いはなかった。ここで譬える平均的な地方の中国人とは、平均的な日本人とは異なる社会常識や価値観を持つ人々のことである。

 

 中国国内、特に都市化の進んでいない地域では、中国自身が「最大の発展途上国」と認めるように、衣食住が足りて法と秩序に安穏とした生活には程遠い地域が多い。そのため生活や権利が脅かされたと感じた場合、彼らのパワー(人数や装備)が地方政府や警察等のパワーを上回ったと見るや、彼らは躊躇することなく、公権力に抵抗し、それらを圧倒することが時折起きる。その際、彼らが手にする武器も我々が想像するものとはやや異なっている。水滸伝」や「三国志演義」に出てくるような刃物を振り回したり、手の届く距離の相手の顔面に向けレンガを投げつけるような激しく派手な喧嘩が、北京を含む大都市ですら、ごく自然に周囲を気にすることなく起きている。筆者も幾度か目にしたことがある。

 

   中国漁民の多くにとって、海洋は何者からも邪魔されない生活の全てである。海上に引かれた観念上、概念上の線や区画など彼らの目には映らない。ましてや他国の領海や排他的経済水域、漁業規制などは他人事である。官憲による厳格な取締り、或いは自分たちと異なる集団によって物理的に操業ができない限り、自由に操業する権利があるものと信じている。国内の取り決めや国際約束を順守し法と秩序に基づく生活が長期的な繁栄につながると考える人々とは異なる考えの持ち主である。中国政府等の漁民に対する認識も筆者のそれと大きく離れていないようである。

コラム056 | 海上自衛隊幹部学校

端的に言えば民兵のおじさんたちは中国の普通のおじさんたちである。でも彼らは日本の普通のおじさんとは違い、刃物を振り回したり、顔にレンガを投げつけてくる人たちだ。

 

なかなか理解しづらいですが、書いてあるようにかつての便衣兵のような厄介さがあるようです。さすが自衛隊幹部学校、良い分析だと思うのですが、これに対してどう対処すべきかについてはさして見るべきほどのことも書いてないとこを見ると、この先日本がこの問題にどう対処していくのか、先が思いやられますね。

ミネアポリス暴動と渋谷デモと香港デモ

news.yahoo.co.jp

アメリカ、ミネアポリスでのデモというか暴動と軌を一にしたかのような渋谷での事件とデモ。なんか関連あんじゃないのっていう憶測もありますけども、ANTIFAってのが注目されることになりましたね。

米当局、極左暴力集団「ANTIFA」をテロ組織認定へ 東京渋谷の警察抗議デモにも参加

 

関係してるんだとしたら、まあ自然な発想として中共の関与も疑ってしまうわけですが、語るに落ちるかのようなアメリカ批判を始めましたね。香港問題とミネアポリスの問題関係ないだろ。


news.yahoo.co.jp

  さらに趙報道官は、米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性が警察官に制圧されて死亡した問題を受けて、抗議活動が全米に広がっていることに言及し、人種差別は「米国社会の慢性病」だと表現。

香港巡り中国、米に報復警告 - Yahoo!ニュース

 

もちろん別に証拠はありませんので憶測に過ぎませんが、中共が言うように香港デモを米英が扇動してると疑われる程度には疑われても仕方ないでしょうね。

 

まあここまでは比較的誰でも想像つきますが、もう一つ、なぜこの時期かということに関して、ハムさんは6月4日の天安門事件に関する香港のデモから目を逸らせるためかなと。時期というのは重要だから蓋然性は割とあるような。皆様におかれましてはいかがお考えでしょうか。

「超限戦」の喬良少将の描く米中新冷戦

「超限戦」という著書で知られる喬良少将が最近、中共の主流のイケイケドンドンを諌める表明をしているようです。

jbpress.ismedia.jp

 

まあ上記リンク先を見てもらえるのが一番いいんですが、簡単にいうと台湾へ武力侵攻するよりも、新冷戦に向かうのが一番有りえるだろってことかな。上記の記事ではこういう冷静な分析してる人って恐ろしいよねって言ってます。

 

さて上記の記事と似たようなものは中国語、英文でもあります。

 

mp.weixin.qq.com

www.scmp.com

「超限戦」の著書で知られる喬良少将のことは知ってましたが、彼のこのような発言がどれだけの影響力を持ってるのかは知りません。しかしながら彼のいうのはなんか良い分析に見えますね。このまま新冷戦になるのがお互い良い落とし所だと思うですがね。

 

ちなみに「超限戦」というのも面白いですが、孫子の兵法のような昔からの中国の兵法の流れにあるものに感じます。そういう意味で言えば「超限戦」という著書自体が何かの布石になってないと超限戦になってないのかな?