天安門事件30周年と習近平の統制社会指向

天安門30年 報道一切ない中国 | 2019/6/4(火) 14:45 - Yahoo!ニュース

天安門事件 きょうで30年 徹底した言論封殺 | NHKニュース

 

天安門事件30周年ということでテレビでもネットでも色々特集されております。中国に媚びる傾向のメディアでも割と大々的にやってるのがなんとなくモヤモヤしますが。天安門事件が中国でタブー視されていることは有名でしょうし、私も天安門事件を知らない中国の若者を何人も知ってます。というかその場合彼らに天安門事件というと四五天安門事件を想起するようです。もちろんそれは六四を知らないからですが。ちなみに5月35日という隠語もあるようですね。知り合いの通う大学では本日学校に行くのを禁じられたそうです。表向きは学校で誰か行方不明になったからだとか言われてるが、彼女は天安門事件と関係があるだろうと思ってるようです。いずれにしても中国共産党がかなり神経質になっていることは色々な点で感じられます。

四五天安門事件 - Wikipedia

 

ところでTwitter池上彰天安門事件で犠牲者がなかったと言ってるというTweetがありました。これについてはRTでも書かれてるように「天安門広場で虐殺がなかった」と言ってるだけで天安門事件での犠牲者がなかったとは言っていません。ご注意あれ。しかしまたこれもRTで書かれてますが、天安門広場で虐殺がなかったというのも本当なのか分からないし、何よりそもそも天安門広場だろうが長安街だろうがそれは重要な差異なんでしょうか。いずれにしても何か発信するときには出来るだけソースを明確にしないとね。

 

youtu.be

 

さて習近平政権は「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」ということで、思想と言える中身があるのかはともかく社会主義のようなものを指向しているのは確かなように見えます。統制社会というか。

 

去年あたりから「掃黒除悪」というスローガンのもと、「黒悪勢力」の摘発を進めてます。言葉上日本で言えば「暴力団追放運動」みたいなものですが、中国で「黒悪勢力」が何なのか、超恣意的に決められそうなのは想像に難くありませんね。これまでの「反腐敗」運動より更に広い範囲をカバーする運動のように見えます。突然ある地域が重点地域になったりすることもあるようです。無錫市の友人によると、先月から彼の住んでるあたりで厳格化し、多くの娯楽場が営業停止させられたり、幼稚園が政治運動にメディア利用されたり、公園の人物彫刻が壊され共産党の宣伝のものに変わったり、街中に宣伝ポスターが貼られたりしてるとか。彼の父親は文革のころの雰囲気のようだと言ってるそうです。まあそこまで言うのは主観が入り過ぎな気もしますが。逆に言うと文革のころでも特に悲惨なことを目にしていない人は普通に生きてたんだろうなとも思いますけどね。