ジョコウィが三選を目指してるって話
お久しぶりです。なんとなく再開しようかなと思います。最近また外国人とよくお喋りしてるので彼らから聞いたこととかを。
私が知り合いが多いのは台湾、中国、インドネシア人ですけど、今日はインドネシアについて。
全然知らない人が多いかと思いますが、最近ジョコ・ウィドド大統領が天皇陛下と会見したそうですね。インドネシア人から聞くまで知りませんでした。知らない間も天皇陛下はお忙しくしてますね。
インドネシア人と仲良くなって政治の話とか出来るような感じの場合は、ジョコウィ大統領と、大統領選挙で争ったプラヴォウォさんとどちらを支持してるかということを聞くのですが、まあ選挙結果で接戦だった通り、まあ半々、ややジョコウィさんが多いかなという感じ。華僑の場合はまずジョコウィさん支持です。というかプラボウォさんが嫌い。
まあこれは当然と言えば当然で、1997年のアジア通貨危機の際に大規模な暴動が発生し、その際に華僑が多く被害を受けたそうで、その暴動を扇動した疑いがプラボウォさんにはあります。
まあ実際その被害を受けた話を聞いたこともあるので、彼らがそういう暴動の再来を心配するのはわかりますね。
私が接するのは別に政治に興味のある人達ではないので、逆にそのおかげであまり偏りがない意見が聞けるのがいいなと思っています。
実際に選挙で投票する基準は何かと言えば日本でもそうですが、イメージですよね。最近知り合った華僑の人が言うにはプラボウォは討論の時に怒りっぽくてイメージが悪かったとのこと。ジョコウィは冗談いってリラックスしてる感じらしい。プラボウォは敬虔なムスリムからの支持が厚い感じ。
とは言え彼女が言うには最近ジョコウィが三選を目指してることに対して批判が起きているそう。三選は憲法により禁じられています。ジョコウィが三選を目指してるなんて情報はネットを漁っても日本語では見当たりませんのでありがたい情報です。興味のある人はほぼいないでしょうが。彼女が言うには言論統制が進んでいる感じもしているそうです。
久しぶりなので今日はこのぐらいで。
松岡洋右『東亜全局の動揺』対支外交
まず、当時の中華民国の現状について。
蒋介石の北上以来、統一したかに見えるが共産党が広大な地域で組織を擁しており、広東には別政府があり、張学良は蒋介石と提携しているが、強大な地盤を支配し必ずしも蒋介石の命令に服さず、他の北方軍閥は張学良と敵対し、蒋介石の南京政府に支配されているのは浙江省、江蘇省のニ省のみ。
このような中華民国の不統一については当時についての書籍等でも常に語られるところですね。ちなみに広東政府というと色々あるようですが、ここで言ってるのはこれでしょう。
広州国民政府 (1931年-1936年) - Wikipedia
治外法権については日米等の大国とは主張の隔たりが大きく話がついてないが、関税自主権については回収していたそうです。中華民国も新国定税率を採用し始め、これは世界中が自国産業保護のための関税政策に没頭しており、支那のみを責めるわけにはいかぬが、新国定税率により日本が一番大きな影響を受けることは考慮しておくべきだと。
更にアグレマン問題。
最近もアグレマンに関するニュースがありましたね。
韓国は「アグレマン」前に駐日大使を発表した 「北朝鮮一点買い」で延命図る文在寅(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
大使を発表する前に事前に当事国に承認を受けておくという外交規定ですが、この勧告の件は、承認する前に勝手に発表したってことですね。当時中華民国と日本の間にあったアグレマン問題とは、既に外交部亜細亜局長が「可承認」と書いたにも関わらず、小幡酉吉が対しになるのを拒否したということです。この問題についてかなり憤って松岡は書いてます。幣原外相の対応も痛罵しています。
次に蒋介石や王正廷による放言について。
一例として蒋介石の発言。
広東事件の裏面に日本の陰謀あり、陳友仁の赴日に對しては多量の武装彌薬を供給し、種々なる便宜を與へたという。その結果廣東軍の意気揚り、俄かに軍隊を進め、既に湖南衡州に達するに至った。之が為め中央は廣東に對し武力解決の已むなきに至った。日本は朝鮮にて支那人百數十名を惨殺し、満州では萬寶山を占領した。支那内亂の助長を敢えてする日本はに文明国の資格なし。
広東事件というのが何を指すのかよく分かりませんが、広州国民政府が成立したこと、或いはそれとの争いのことでしょうか。陳友仁という人はWikipediaを見る限り全く親日的要素のない、というより寧ろ反日的人物ですのでここで蒋介石の言っているようなことはあり得ないでしょう。仲間割れを日本のせいにしてるんでしょう。朝鮮で支那人を惨殺したというのはこれでしょう。
万宝山事件について支那は何の反省もしないのに対して、支那に原因(満蒙における鮮人の圧迫)のある朝鮮事件について幣原外相は叩頭陳謝。幣原の叩頭に一大排日で支那は報いた。
思ったより長くなりそうなので一旦切ります。
松岡洋右『東亜全局の動揺』ソ連に対する認識
松岡洋右が満洲事変直前に書いた『東亜全局の動揺』という本を読みました。1931年に当時の人に向けて書いたものだから当時常識だったことをこちらは知らないということもあるのでそこは難しかったものの、新な知識を得られたことも多く大変興味深かったです。多くを幣原外交への批判に費やしており、そこは代議士として政敵を口撃するという点から差し引いて考えなくてはいけないかとも思います。
『東亜全局の動揺』というだけあってソビエトと支那(中国)について書いていることが多いのですが、ソビエトに対してこれだけ厳しい見方をしているというのは、後年日独伊ソの同盟を考えていたというようなことからすると意外な感じもします。彼は親米とも親露とも言われるようでよく分からないところがありますが、とにかく本書ではソ連を警戒してアメリカは今は大丈夫みたいなスタンスで語ってます。
その中で初めて知ったのは例えば当時ソ連に対して多くの債権があり、その回収の見込が立っていないこと。ロシア革命以来断絶していた国交を回復したことで、孤立していたロシアに国際的地位を与えてしまったこと、そもそも北洋漁業問題など、彼の見方では国交回復で日本はほとんど何も得ていないことなどを指摘しています。まあ幣原さんの主張などはまた違うのでしょうが。
倉山満氏曰く「松岡洋右がソ連のスパイであってほしい」(そうすると彼の行動の説明が付きやすいということ)とまで言われる松岡洋右、昭和天皇にも嫌われていたと言われ、左翼はもちろん多くの右翼からすら嫌われる松岡洋右、まだまだ私には謎が多いです。
次回は同書で書かれている支那(中国)に対する認識について書こうかなとも思っております。
香港民主派議員辞職についての感想と、我々日本人が出来ること
香港民主派議員、全員辞職 4人の資格剥奪決定に抗議(共同通信) - Yahoo!ニュース
上記ニュースの表題通りですが(詳細はリンク先へどうぞ)、香港民主派議員が抗議のため辞職したとのこと。日本の親中派がこれに対し何かしらの声明を出さんのかい、という型通りの嫌味はさて置くとしましす。いずれにしてもこのことは前回書いたように香港民主派が立法院に価値を置いていないことの現れなのかもしれません。
周庭さんのTwitterでの米大統領選に関するアンケート、及び香港民主派について - 王蟲の子供
香港市民が全体的に立法院を軽視するというか敵視する流れになっているのかもしれません。
香港市民は中国独裁体制に飲み込まれないよう様々なことを正に暗中模索してるようですし、彼らを応援したい我々もどうすればいいのか分からないというのが現状かなと思います。しかし、とにかく無駄だと言われようが香港の現状について発信する、少しでも興味を持ってくれる人を増やすことを微力ながらしていきたいし、そういう人が増え、大きなうねりとなるよう頑張りましょう。
周庭さんのTwitterでの米大統領選に関するアンケート、及び香港民主派について
周庭さんがTwitterで日本人が米大統領選でどちらを支持しているかという質問をした結果をYouTubeに挙げていました。
本人も言っているように飽くまで母集団は周庭さんのTwitterを見てる人ということになります。以前にも書いたように周庭さんはそもそも日本の左派がSEALDsなどに紹介した経緯から、左派からの影響が強いのではないかという心配も日本の保守派の一部にはあましたが、この動画で彼女は特に感想などは述べていません。こういうところは彼女の賢いというか好感の持てるところだなと思っています。黄之鋒さんと違い敵を作りにくいかなと思います。
傾向としては日本の保守派はトランプさんの再選を望み、リベラルはバイデンさん当選を望んでいると思われます。右派も左派も香港の民主派を応援していると思いますので、彼らのかなりの割合は周庭さんのTwitterをフォローしているのではないかと思います。その日本人の多くがトランプ支持ということはTwitter上では保守派が多いという可能性が高いでしょうか。多少の安心感を覚えるとともに、彼らが周庭さんの気分を害すようなことをしなければいいなと思います。下記参考まで。
香港の民主活動家たちとの距離感 ~無能な味方・幸福の科学~ - 王蟲の子供
さて前回おまけとして香港における民主派のいくつかをご紹介しました。
泛民主派、本土派、城邦派などがあるわけですが、周庭さんが属していた香港衆志という政党はどこに所属するのか。
Wikipediaでは香港衆志の綱目では泛民主派、香港の政党一覧の綱目では本土派となっております。個人的には泛民主派に含まれるのかなと思っていたのですが、ある香港人によると中間ぐらいだとのことで、そうだとすればWikipedia情報の曖昧さは正しいのかもしれません(笑)。
では香港の一般民衆はこれらの政党など違いをどう思っているのでしょうか。飽くまで数名に聞いただけの話をまとめたものだという前提でお読みいただきたいと思います。これだけ民主派でも政党が乱立しているのはある意味で一般民衆の考えも色々だということを示しているのかもしれませんしね。などと言った瞬間それをある意味否定することを書きますと、そもそも立法院に席を持つ政党自体をそれほど信頼していないということもあるようです。
最近初めて知った言葉ですが「含涙投泛民」という言い方が香港にはあるそうです。つまり民主派政党にも不満はたくさんあるけれど、完全な北京派よりはマシだからそちらに投票するということでしょう。私が聞いた人の中には立法院に席を持とうとすること自体を良くないことだとする人もいました。
じゃあどうしたらいいんだよということですが、それが分からない。だからデモをしたり空港を選挙したり、ビラを配ったり、海外での支持を得ようと活動したり、何が効果があるか分からないので手探りの中で色々やっているということのようです。
私はもちろん彼らを支持したいからこそ、このような香港の状況を僅かながら香港人から話を聞いて情報を集めてこのブログでも紹介しているわけですが、例えば「俺は香港の本土はを支持するので、泛民主派のあいつは叩いてやる」みたいなことには絶対にならないようにしてほしいものです。それでも状況を理解すること自体は良いことだと思いますので今後も香港人の考えの一部でも紹介できたらなと思っています。陳浩天さん、梁天琦さん、何韻詩さん等、もっと知られていい人もおります。
中国人の中国国外における反共組織。
前に香港の民主派事情について書きましたが、中国の民主派にはどんなものがあるんだろうと思って李さんに聞いたら表を送ってくれました。必ずしも反共じゃないのもあるようですが、これは上海民族党が中国国外の反共政治組織の一覧として作ったものだそうです。
法輪功は流石に日本でもそこそこ知られるようになるだけあって、構成員が圧倒的に多いですね。李さんによれば3番目の新中国連邦は前にも紹介した郭文貴の組織らしく、あまり信用出来ないとのこと。ここに限らず反共を謳って成員を増やし詐欺的行為をする組織も多く、反共、民主化支持の人でもこのような組織には失望している人も多いそうです。それと前回書いた香港の民主派と同じように、彼らは反中共ではあっても親日的歴史観等を有している人たちではないということです。法輪功の新唐人テレビは日本では保守論客を呼んだ番組とかも作ってますけどね。
李さんは、結局中国共産党も中華主義の現れの一つであり、中華思想から抜け出せなければ中共がなくなっても中国は変わらないのではないかと言ってました。そうかもしれないが。。。私達はまだまだ中国について知らないことが多い。言うまでもなく上記の団体など法輪功以外はほとんど誰も日本人は知らんでしょう。複雑です。
さて中国人の組織としてもこれだけ色々ある。反政府派にも色々あり、政府にも派閥があり(日本もそうではありますが)、これらと諸外国の関係と成ると一個一個の団体、個人を追っていけばもう複雑すぎて訳わからなくなりますね。まだまだ中国ウォッチが足りないですね。
さて、ここからはおまけですが、中華系の人たちがやってるTwitterから、これらの関係者を図にしたものを拾ってきました。先に言っておきますが、私はこの図をそのまま信じているわけではありません。いかにも陰謀厨が書きそうな図ですしね。でもなかなか面白いと思ったので転載します。1枚目は日本で流布されてる(とされる)もの、2枚めは香港人が作った(とされる)もの、3枚目はよく分かりませんが香港人でしょうか。
1枚目は周庭さんと日本の左翼と江沢民派が仲間みたいに書いてるもの。2枚目はBLMやANTIFAなど昨今有名なものから、保釣行動委員会などややマニアックなもの、日本人でもお前誰やねんとなる平塚正幸、はたまた郭文貴らしき写真まで出て来ます。3枚目の港共は香港の親中勢力全般を指し、建制はその中で特に議会勢力、中聯幫は中国から派遣された現地組織みたいな感じでしょうか。熱狗、泛民、本土は全て民主派ですが、本土派は香港独立派も含む比較的強硬派、泛民派は一国二制度内での民主主義を主張するものでやや穏健的と言えるでしょうか。熱狗は2枚目に出て来る城邦派の蔑称のようです(ということはこの図は泛民派が作ったのでしょうか?)。彼らは香港を独立国でも一都市でもないポリスみたいなものにする考えのようです。いまいち全体的な位置づけはまだ理解できてません。分かったら追記します。
まあこれを熱心に見る必要はないと思います。しかし例えば日本の親中派って中国の誰さんと仲良いのかなーとか考えてなかったので、新たな視点をいただいたかなとは思ってますし、香港のことについて改めて色々調べるきっかけにもなりました。この記事も誰かのそういうお役に立てればいいなと思います。
この記事の内容は全てお友達の李さんからの受け売りですので悪しからず(笑)。李さんいつもありがとう!