自虐史観の再生産の一例

時事問題が続きましたが今日は私の憂さ晴らしを兼ねて。

 

度々言ってるように私はwechatの日中交流グループチャットに参加してるので、そこでの会話を見てつらつら思うことを書きたいので、まずはそこで書かれたたことを紹介したいと思います。

 

その前に前回このグループに関して書いた件を見ていただければ尚ありがたいです。

参考:2日前ですが7月7日は何の日? - 王蟲の子供

 

ではグループでの発言をいくつか見てもらいたいと思います。まずは日本人Lさん

ここに感想を載せてもいいとのことなので、載せます。あの時、もう書き終わっていたけれど、なんとなく今になりました。
@S君
この前の日曜日に盧溝橋と中国人民抗日戦争記念館に行きました。Kさんが教えてくれた瀋陽の9.18事変のことも、撫順の平頂山での大虐殺のことも、南京での大虐殺(生き埋めにしたり、何人の人を殺せるか競争したり…)、従軍慰安所のこと、日本全国に強制連行して過酷な労働を強いたこと、東南アジアへも奴隷として中国人を送り苦役を課したこと、731部隊を始め、いくつも部隊が様々な方法で様々な人体実験を行ったこと、アヘン中毒化させたこと、また釣魚島や靖国、教科書問題、集団的自衛権や韓国との従軍慰安婦問題まで全てありました。第二次世界大戦中の戦争状態にあった年数も死者の数も中国が最も長く多い。考え得るあらゆるひどいことをしたんだ、どの行為も正気の沙汰ではできない、日本人は生まれながらにして残虐なのか、そうでないとすれば、いかにこのようなことができる心理に至るのか、それを知りたいと思いました。ベトナム戦争でのアメリカ兵の心理について書かれた本を読んだことがあり、人はもともと面と向かっては人を殺せないようにできていて、条件反射的に殺す訓練をして初めてそれができるようになると。そして人を殺した人の殆どは生涯に渡りそのことに苦しめられると。ではその残虐な行為をした日本兵はどんな気持ちだったのか、その後どうなったのか。そしてその時、その場所にいた中国人の人たちはどのように抵抗したのか。どのようにしたら小さな国の日本が中国、韓国、東南アジアに及ぶ広い範囲を侵略していくことができたのか。この記念館が日本にあり、日本人も日本語での解説で見ることができたらいいのにと思いました。どこを見ても抗日と書いてある、全世界が日本を非難したと書いてある、やはりこれを見たら日本に嫌悪の念を抱くしかないと思いました。こんなことなら、後世皆に感謝されることをした方がずっといい…。あの当時の世界の状況を、世界の現代史について、片っ端から関連する本を読まないと理解できないなと思いました。誰の言葉なら、客観的な視点で語っていると信頼できるのか、それが分かればなと思います。
三横さんは、例えば大屠杀纪念馆に行ったらショックを受けるでしょうねとおっしゃっていましたが、この記念館で見た内容と言うよりもショックを受けたのは別のことでした。記念館の出口近くに床が一面ガラス張り(透明)になっている部屋があり、床下のスペースにはたくさんの銃や当時の食器やお金、色々なものが展示されており、その中に日の丸の日本の国旗もありました。その時、そこにいた9~12歳くらいのワンピースを着た女の子が、ちょうど日の丸の上に来た時、足で踏みつける動作をして顔を上げて得意げな感じで笑ったんですね。目の前にいる人の行為だったからか、これが一番ショックでした。きっと学校の先生や親から日本がどんなにひどいことをしてきたのか教えられているんだろうか、これからも日本のことが嫌いなのかもしれないと思いました。
ファシズムと聞くと、日本の人はナチスドイツやイタリアを思い浮かべるかもしれないけど、中国の人にとってはファシズムは日本だと思う。どの国も自国の見方でものを見る傾向があるから、例えば日本が10000の悪いことをして、1つ良いことをしてたとしても、中国や韓国ではその10000の悪いことだけを習って、並列して1つの良いことは習わないかもしれない。逆に日本は10000した悪いことの内、10だけさらっと習って、深く掘り下げて考えたりしてないかもしれない。ある記事で戦後の賠償問題は国際法的には一定の合意を得て一応の決着をみたようだが、曖昧なまま放置してきた部分もあり、そこを含めてきちんと向き合って相手と意見を突き合わして、法的なことを押し通すのではなく、相手の心情や立場を推し量り、理解しようとして、折り合いをつけていく必要があると書いてあった。なぜ日本の政治家はそうしないのかなと、口で言うほど簡単ではないのかもしれないけど、少なくとも公人としてパフォーマンスのように靖国神社を参拝することを止めるくらいすぐにでもできるのになぜわざわざ行くのかなと。こちらに来る前、中国で日本人だと言ったら、それだけで嫌がられると思っていた。それはこのグループの人たちで集まった時に否定されたけど、それでもやっぱり日本人と答えるのには抵抗がある。それに前のルームメートやその家族、その他にも知り合った色んな人たちが、真実なら良いが、歪曲や誇張が含まれたニュースを見ることがあるかもしれないと思うと、やはり悲しい。

これに対するある中国人Sのレス

こんなに詳しくかつ丁寧に感想を語ってくれてありがとうございます。

先の戦争及び日中関係における問題点については、私が述べたいのは三つほどありますが、まず一つは戦後処理の問題。1972年に田中角栄さんが国交回復のために訪中して、僅か4日間の交渉で両国政府は合意に達し、共同声明を発表したわけですね。それで一見法的に決着がついたように見えるんですけれども、実際はご存知のように日中両国は政治体制がだいぶ異なるので、例えば賠償の放棄、中国ではトップの人がオッケーと言った以上、誰もがノーと言えない。そこのところ、日本の政治家たちもよく分かってるはずですね。後々になって、民間人による賠償の訴訟を起こされたとき、日中共同声明或いは日中友好条約を根拠とした日本政府の公式見解は、私は極めて無責任だと思います。そのようなことがあるからこそ、感情的な隔たりが戦争が終わって数十年経った今日でもなお深いものであると私は考えます。

それから二つ目は、客観的に言って中国のほうにもいくつか問題があると思いますが、実は1970年代半ばから80年代末にかけて、日本の家電製品はさることながら映画やテレビドラマもどんどんこっちに入ってきて、かつて敵対国であった日本のイメージが相当変わったんです。ところが90年代に入って、何故かムードが一変して教科書問題やら靖国公式参拝問題やら尖閣諸島の領有権問題やら次々と取り上げられるようになって、それに合わせてるかのように所謂「抗日神劇」が数え切れないほど登場してきたのも正にその頃からです。今やネットにおいては三十年前だととても考えられないような過激な反日言論は随時見られる有様です。そういう時代の急激な変遷を私は体験してきた人間なんでね、率直に言って自然発生というよりもかなりの部分で政治に操られてるような気がします。

そして三つ目は、こうした状況のなかで、私達は一民間人として何をなすべきかということになりますが、やはり自分なりに努力して相手国の実状をよりよく知ること、また、できるだけ多方面から意見を吸収しながら自分の頭で考えること、その上であらゆる機会を通じて誠意を持ってコミュニケーションを取ることだと思います。要するに政治家に頼らず、民間人のひとりひとりがみな力を合わせれば、時間がかかるかも知れないが、必ず明るい未来があると私は確信しております。

話がずいぶん長くなってしまって申し訳ありません。@Lさん

更にLさんのレス

あぁ、ありがとうございます。こんなに噛み砕いて説明して下さって。流れがよく分かりました。最後の言葉を聞いて、それだけで明るい未来があると思えました。記念館に5時間くらい居たんですが、はっきり言って、やっぱり日本語じゃないからか、説明を見ても字面を目で追ってるだけで、全然意味が頭の中に入ってこなかったんです。あぁ、これは記念館に1ヵ月くらい泊まり込んで一つ一つ解読していかないとわからないと…。小学生がプリントを持って、一所懸命に空欄の穴埋めをしているのですが、どんなキーワードを書き込んでいるのか気になり、見せてほしいと言いたくなりました。そして6,7歳くらいかと思われる小さな子がマイクをつけてガイドをしてたんですが、全くよどみなく淡々と各パネルを次々と説明をしていて、感心しました。
最近知り合ったいつも学校内を夜散歩されていると言うとても親切な60過ぎくらいかと思われる中国人の方と一昨日もばったり会い、話していたんですが、日本人の7,8割は中国人よりも素质がいい、これは私自身が感じたことで、私だけでなく他の人も言っているとか言うので、7,8割?!それはないやろと思い、心が苦しくなりました。どこの国でも違いはないと思うから、良い人と悪い人だいたい半々くらいだとしたら、5割ならまだ分かる…。最近、知り合った韓国人の女の子たちも日本の○○がいいとか言って(当たり前かもしれないけど)普通に話をしてくれる…。それだけじゃない他の人たちもみんな。。こんな人たちがいるのに、もう私たちは絶対に悪いことはできないなと思いました。@Sさん

読むの大変だったと思いますが、未だに中国のプロパガンダを簡単に信じてしまう日本人がいるんだなあと、その顛末を目撃したものとして記録して置こうかとおもいました。ちなみに私も日本軍は何どんな横暴もしなかったと思ってるわけではありませんよ。。

 

いずれにしてもこの程度の展示物等でで日本人がこのような認識を持ってくれるのならば、それは中共としては博物館もつくって宣伝しますわ。

 

 

ところで今回レスしてる中国人のSさんはそこに参加して割とよく発言してる中国人の中では割と偏りの少ない人です。逆に言うとこれ以上日本擁護や中共批判の立場のことはwechatなどでは発言しません。VPNを使ってインターネット制限を破ってニュースを見て、中共発信のニュースに疑いを持つ人もそれなりにいて、そういう人は個人的には自分の意見を話してくれますが、監視されてる可能性のあるwechatなどでは話しません。

 

まあ中国人は仕方ないのです。ここに出てくるKさんSさんみたいのが度し難い。ちなみにこのKさんは36歳とかですからね。最初は全共闘世代かと思いましたよ。今後も一定数存在し続けるんでしょう。