日本の中東に関する報道 ~シリア人との会話5~

シリア人との会話 - 王蟲の子供

シリア人との会話2 - 王蟲の子供

エルドアン大統領 ~シリア人との会話3~ - 王蟲の子供

日本の難民受け入れについての一シリア人の意見 ~シリア人との会話4~ - 王蟲の子供

 

最近はアフマド君というスンニ派シリア人の話を聞いて自分でも調べたりしてるわけですが、残念ながら他のアラブ人やイラン人から話は聞いてないので(ムスリム自体はインドネシア人からは沢山聞いてる)かなり偏りがあるかもしれないことを忘れないとした上で、まあやはり中東情勢においてイランはかなり大きなキーになってるようですね。アラブ人国家でないにも関わらず、アラブ国家に大きな影響力を持っている。具体的にはシリア、レバノンイラク、イエメンです。詳細はまたの機会に譲りますが、イランはシーア派の世界の盟主としての地位を確かなものにしつつあるようです。イスラエルへの反感などを上手く利用してる。

 

そしてここが我々日本人からすると重要であり分かりやすいところでありますが、イランやシリアのアサドは北朝鮮と深い関係を持っているということですね。まあ未だに日本にも北朝鮮を擁護する人がいるぐらいですし、盗人にも三分の理ということで、それぞれにそれぞれの言い分があるということは分かりますが、でも所詮は「盗人」ですよ。放っておいていいということにはならないと思いますがね。ところでシリアでは金正日はアサドの先生と言われてるそうです。アサドのお父さんの先生は金日成ですね。

 

しかしイライラ戦争のころから現状を見ると、アメリカはなんだかチグハグで何をやってるんだという感が深くなるなあ。今も中東にどうコミットしていくつもりなのかいまいち見えないし。まあこれは非独裁国家の弱点かもね。

 

しかしフランスのマクロンはアサドの排除にこだわらないと表明し、イランとの強調拡大で合意というニュースもありました。シリア国民(の多数)にとってはあまり希望の見えない状況のようです。他の西側諸国もそんな感じみたいだけどアメリカとフランス以外は日本語の記事は見当たらなかった。あるかもしれないけどとりあえず英語のソース。レバノンのメディアですが元記事はイギリスのタイムズ。

Assad is Here to Stay, West Tells Syrian Opposition: The Times – Al-Manar TV Lebanon

 

ところでアフマド君と話すようになって思ったのは中東に関する日本の報道はそれほど偏っていないかもしれないということ。例えば下の記事もアフマド君の言うこととあまり矛盾はしてない。書いてる人の思想は私と全く異なりますが。

結局のところ、「シリア内戦」は今どうなっているのか? (末近 浩太) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

 

アフマド君の送ってくれた風刺画とシリアの現状の地図。Oppositionってのは反アサド組織のことらしいっす。

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