エルドアン大統領 ~シリア人との会話3~
トルコのエルドアン大統領というと、日本では、最近の国民投票により独裁化が懸念されておりますが、トルコ以外のイスラム世界(の一部)でも人気が高いようです。それは伝統的なイスラム社会を取り戻そうとしている姿勢がそのような評価になっているようです。シリアのアフマド君と複数のインドネシア人から聞いた話です。
アフマド君によると上記の理由に加え、シリアのマジョリティの敵でもあるクルド人武装勢力と敵対してることもあるようです。アフマド君によるとクルド人は民族主義が強いそうですが、もちろん全員が武装勢力に参加してるわけではない。余談、かどうか分かりませんがクルド人武装勢力というとクルディスタン労働者党(PKK)とクルド人民防衛隊がメインだと思いますが、クルディスタン労働者党は基本的にはマルクス・レーニン主義、クルド人民防衛隊(YPG)もよく分かりませんがその女性部隊をフェミニストたちが賞賛するなど、若干社会主義的な香もする勢力です。*1単にクルド人武装勢力というだけでなくこういうこともマスコミはもう少し触れて欲しいものです。まあしかし反政府勢力というのはどうしてもこういうのと親和性が高いんでしょうね。まあアラブ社会主義というのもあったらしいのですが。まあどんな主義もそうですが本来の意味との繋がりがよくわからなくなるものは多いですね。個人主義への反発という意味では社会主義は全体主義への親和性は高いかもしれませんが。まあナチスも国家社会主義だしね。))
いずれにしてもアフマド君の認識によるとトルコの優先順位として、主敵はクルド人武装勢力、次にISIL、次にアサドということだそうなので、シリアにとって最高ではないが一番マシだとのこと。アフマド君によるとアメリカの最優先事項は石油と基地だからクルドと協力するとのこと。まあどの程度妥当かは知りませんがアフマド君の言うままに書きました。
インドネシアに関してもまあ基本的に最初に書いた理由ですが、あるインドネシア人によると特に反(インドネシア)政府的な人にエルドアン賛美者が多いとのこと。彼らにとっては今の政府は親中的でイスラム色が弱いと思ってるらしい。インドネシアで共産主義嫌いが多いのは多分本当にそう。まあでも全体的に恐らくエルドアンが好きなインドネシア人はイスラム主義、民族主義、国家主義などを羨んでるというところみたいですな。