東南アジアにおける情報戦3

東南アジアにおける情報戦 - 王蟲の子供

東南アジアにおける情報戦2 - 王蟲の子供

 

半分自分用のメモとして書くのでまとまりがないのはご容赦。

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2014年の都知事選の時、田母神さんを応援したデヴィ夫人は、一方親北朝鮮の人としてもよく知られています。当時僕はチャンネル桜の水島社長にあの人はどういうことなんだと聞いたことがあるんだけど、社長曰く騙されやすい人なんだと。まあ社長が本当の思いを僕に言ったかどうかは知りませんけど。

 

デヴィ夫人北朝鮮と関係が深いのはスカルノが失脚する前、北朝鮮との関係を持ってたからだと言われておりますね。日本では第二次大戦以降、比較的小規模の戦争はあったものの冷戦で相対的に平和な世界になったと思ってる人が多いかもしれないけど、実際にはインドネシア独立戦争朝鮮戦争ベトナム戦争中東戦争、様々な内戦でそれぞれかなりの死者が出た戦争紛争がありますね。

 

インドネシアの話に戻ると独立戦争後重要な事件として930事件というのがあります。未だに謎の多いのですが。スカルノが失脚しスハルトが政権をとったクーデターな訳です。この件に関し、上にリンクした動画で江崎道朗さんがアジア全体の中国の戦略と絡めて説明しており面白いですよ(特に8:00過ぎぐらいおすすめ)。彼によるとスカルノ共産主義者ではなかったものの所謂容共で中国、ベトナムカンボジア北朝鮮と組む反米連合的なことを構想してたそうで、それに対抗したスハルトを裏で岸信介福田赳夫佐藤栄作などが支援したとのこと。

 

この動画で江崎さんはインドネシア親日国と思われているがインドネシアの政治家には二系統あり、スカルノ系、スハルト系に分かれると。恐らく考え方は違えど二人ともナショナリストではあったんだと思います。スカルノスハルト系というのは人脈としてあるのは確かでしょうが同じ系列でも政策が同じとは限らないんですけどね。

 

例えばメガワティはスカルノの娘で父のカリスマ性を利用してのし上がった訳ですが、スカルノのようなインドネシアのための政治をしてるというよりも私利私欲に走った印象が強く必ずしもスカルノの政策を継いでるわけでもなく売国的で人気は今ひとつのようで、前回の大統領選でも自身が立候補しては勝てないと判断しジョコウィを立てて傀儡にしようとしたとも言われています。

 

いずれにしてもスカルノ時代からの人脈を考えるとどちらかと言えば中国に近い政策をメガワティ~ジョコウィがとる蓋然性は高いでしょう。実際にそういう政策を選びがちだとインドネシア人の友人が数人言ってました。メガワティ時代もそうだったと。

 

またアメリカへの不信感も感じます。敵の敵は味方理論で非常に複雑ですが、この辺は前にもちょっと書いたかな。ジョコウィの対抗馬のプラボウォをアメリカは嫌ってたらしい。選挙ではよくあることですが、プラボウォが勝ったら戦争になるとか経済は悪くなるとか色んなネガキャンが貼られてたようです。まあジョコウィになって以降経済は悪くなってると友人は言ってますが、彼の偏見かもしれないです。ただ為替相場などいくつかの指標をみると強ちただのデマではないかも。ちなみに蛇足ながらプラボウォはスハルト家系列ではあるもののスハルトの政策を必ずしも引き継いでるわけではないらし。

 

上の動画を見てもらえれば速いのだけど、各国の世界戦略を見ないと全体像が把握できなくなるので、今後はフィリピンのドゥテルテ大統領など親中なのか反中なのかよく分からない人のことも彼の派手な発言だけに惑わされないリテラシーが求められるでしょう。例えば彼の恩師は毛沢東思想の共産主義者であるとか、一応頭に入れておいても良いでしょう。東南アジアに関する情報はあまりに少ないので数少ない専門家が言ったことがそのままほぼ唯一のソースとされてしまいがちです。今日書いたこともそういうのもあるかもしれません。なるべく多くの情報を提供できるのは直接現地の人の話を聞ける私のちょっとした強みでもあるので僕自身もっと勉強したいと思います。

 

最初に断りましたが改めて乱文失礼します。