成人式と道徳

成人式というと最近では「荒れる成人式」報道が恒例ですね。色んな人が色んなことを言いますが例えばロンブー淳は成人式なんて「廃止でよくね?」と言ったのがそれなりに支持を得ているようです。

 

成人の日がハッピーマンデー制度に組み込まれて久しいですが本来は1月15日の小正月、昔の元服の日から来ているものですね。元服というと武家が行うイメージがありますが室町時代以降民間にも普及し江戸時代以降は女性も行うようになったとか。そもそも成人式には絶対参加しなくてはいけないわけではないから廃止する必要はないと思います。確かに今の成人式はあまり意味がないようにも思えますが紋付袴を着る機会もほとんどないですし。弊害が大きくないなら廃止までする必要はないかなと。

 

ただの儀式ですが儀式だからこそ厳格にした方がいいかなとは思います。誰が言ってたか忘れましたが今の市町村単位よりも小さな単位でやった方がそうしやすいかもね。荒れた人たちを強権的に排除するのは今の世の中では難しいですし。

 

さて右翼の私としては成人式で思い出すのは2013年にWILLに載った記事。

こんな道徳授業がある 特攻隊の手記が子供を変えた - 「WiLL」の立読み - 雑誌ネット

特攻隊の遺書を読ませて荒れる成人式の様子と対比させるといういかにも右翼な内容ではあります。

 

だいたいこういうのに共感する人は戦前の修身の教科書にも共感すると思います。一応今の道徳の授業に当たるんでしょうが道徳教育についても色んな意見がありますね。学校で教えることではなく家庭で教えるべきだとか、価値観の押し付けはよくないとか。

 

恐らく絶対的にこの方がいいというのはないんでしょう。時代に合わせて変えていけばいいと思います。明治時代に国主導の学校教育が始まるまでは当然道徳は学校で教えられるものではなかったでしょう。それこそ家庭や共同体の中で教えられたものなんでしょうが、では現在家庭で教えられるのか。例えば核家族化の中で親孝行の道徳を家庭で教えるというのが出来るのかなと。

 

さて戦前礼賛タイプの右翼は修身的な道徳教育賛成だと思いますが、私の保守仲間の中でもバランス感覚がある姐さんの意見としては「今は対人関係のバリエーションが少なく親としか対峙しない上に親も不安定なので必要」との意見でした。もう一人バランス感覚のあるエッチくんの意見も聞いてみよう。

 

修身の教科書の中身ですが内容は良いと思いますよ。ただ僕が癌だなと思うのはやはりそれをあまりに美化しすぎたり、はては寓話のようなものを史実かのように扱う右翼ですね。せっかくの良い話が変な利用のされ方をするのはもったいないです。

 

修身ではないんですが戦前の国語読本には『三日月の影』という私の大好きな山中鹿介幸盛の話が載っているそうです。大河ドラマ真田丸が始まりましたね。真田十勇士は有名ですが同じく講談で有名な尼子十勇士というのもあります。尤道理之介(もっともどうりのすけ)とかイカした名前のやつも出て来ます。鹿之助がかつてほど有名でない理由に戦中に特に美化された忠に対する反動があるとすれば非常に残念ですな。