マカオのカジノに見る中国経済

澳門で働くタマちゃんが最近暇だと。カジノに遊びに来る人が明らかにすごく減ってるんだってさ。もちろん中国経済の問題だよね。中国経済が好調で日本とWin-Winになるのは難しいだろうし今の中国がこれ以上大国になるのはよくないと思うものの、やはりタマちゃんとか実際に知り合いが仕事を失っていくのを見るのは忍びないという。

 

こんな薄い関係の知り合いですらそう思うんだからもっと関係の深い人の彼らへの同情は大変なものがあるんでしょうね。しかしそれが本当にお互いのためになるかということを冷静に考えないとね。それが相互理解というもので。中国人が日本人と近い価値観になるのは彼らの中の異端者なんだからね。これは政治問題とかじゃなく会社で中国人を雇う時とか、中国人と結婚するときとか様々な場面で重要なことでしょうね。

 

時に台湾統治に貢献した後藤新平をご存知でしょうか。彼のやり方は今から見ると明らかに差別主義者と言えるでしょう。しかしそれによって統治が上手く行った面もあったと思います。例えば。

1927年2月20日,臺灣社會運動者黃旺成(菊仙)在《臺灣民報》上宣稱後藤新平提出了「治台三策」:第一,臺灣人貪財愛錢,可用利益誘惑」;其次,臺灣人貪生怕死,得用高壓手段威脅;第三,臺灣人非常愛面子,可用虛名攏絡。[4]後來這種說法衍生為評斷台灣人民性的知名論點,即:貪財、怕死、愛作官。此論點認為,後藤新平採用了「糖飴與鞭」的兩手策略,一方面以嚴刑峻法對待異議人士,另一方面積極致力於建設臺灣經濟。

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台湾人は金が好きだ、死を恐れる、面子を大事にする、だからその辺を上手く利用して治めようということだわね。ビビちゃんはこれを見て笑いながら「その通りだ」と言ってました。

 

他にも後藤新平が採った現実的な政策としては阿片の禁止があります。いきなり全面禁止すると反発が大きいと考え、税率を上げ、免許制にするなどして徐々に常習者を減らしていきました。

 

どういう考えに基づいているかはともかく、現実的に効果のあるプロセスを採ったことは評価すべきではないでしょうか。恐らく今なら人種差別として非難轟々でしょう。「差別」に関しては語り尽くされてるような気もしますが、基本的に「絶対的に」いけないこととして議論が深まらないような気もします。正直言えば血液型占いの方が根拠がない分よっぽど差別的とも言えると思うんですがね。

 

マカオの話に戻れば中国経済の凋落とともに習近平贅沢禁止令のせいもあるんでしょうがその影響の大きさはよく分かりません。ただ一緒に行ったエッチ君によると高額の現金を持ち込めないために質屋が繁盛してるらしくえらく高そうな時計が質屋に並んでました。そういうとこで現金に変えてカジノで遊ぶんだとよ。言われてみると確かにそういう店では「人民幣歓迎」とどこも書かれてました。

 

それにしても現地の人の声を聞けるのは大きいね。客はもう明らかに減ってるって言ってたから。やはり友だちがいると複雑な気分~。