民主党代表選の討論会で、岡田克也代表代行が、昨年の衆院選直前に細野豪志元幹事長が維新の党との新党結成を訴えた、と明かしたことが波紋を広げている。党員・サポーターの投票が始まっているだけに、両陣営は9日も釈明と批判を繰り広げた。

 細野陣営の松本剛明外相は同日、国会内で記者団に、細野氏や松本氏らが昨年11月、岡田氏と面会したと説明。その際、比例区での野党票の分散を防ぐため、維新みんなの党などの候補者との統一名簿作成を提案した、と明かした。松本氏は「統一名簿は技術的に政党を作ること」「政党の合流という認識はなかった」と釈明した。さらに松本氏は、統一名簿構想の中心は、岡田陣営の幹部だとも強調した。

 一方、岡田氏は9日、報道各社とのインタビューで「(細野氏は)衆院解散直前に言っていたこととあまりにも開きがある」と述べ、今は野党再編に消極的な立場をとる細野氏の姿勢を改めて批判した。

 こうした批判合戦に、民主のベテラン議員の1人は「また、民主党名物の内輪もめが始まった」と嘆いた。