瞞天過海と尖閣諸島

三十六計と孫子の兵法を読んでみたのだけど、今の日中関係を見るには三十六計を読むと読み解きやすい気がした。このサイトはみんな大好き三国志から例を引いてるのでわかりやすいかも。例えば瞞天過海。

 

太史慈の脱出
 孫策との一騎討ちで有名な呉の名将 太史慈がまだ浪人だったころ、孔融の救援に赴いた。孔融劉備に援軍要請したいが、城は敵に囲まれて一人も通れない有様で、援軍を要請しに行くことができなかった。そこで太史慈が使ったのが、この計略である。

 太史慈は城から出ると、戦おうとせず、突然射撃用の的を出し、射撃練習をはじめた。兵士はもちろん警戒したが、これが2・3回くり返されたので、3回目のころには兵士たちも「またか」と油断して、見向きもしなくなった。だが太史慈はそれを待っていたのである。3日目、突然太史慈は射撃練習のふりをして敵中突破を試みた。果たして敵は面食らって呆然と太史慈の突破を見送るしかなかったのである。そして劉備の救援を要請することに太史慈は成功し、孔融を危機から救ったのであった。

 

まあ穿った見方かもしれませんが尖閣諸島への度重なる侵入はこれに当たるかもしれないぐらいは考えておいたほうがいいでしょうね。まあ国防を預かる人はこれぐらい考えてるとは思いますけど。これ以外にも中国の工作員になったつもりで読むと色々思い当たる節があるのでは??

 

日本人もそろそろ外交の現実というのをみないとやばい時期に来てると思いますね。世界は腹黒い。少なくとも少人数の腹黒い人でも世界を震撼させることを起こしうるんです。それが日本ではあり得ないと考えるのは、使い古されててあまり使いたくない言葉だけど、やはり平和ボケというのがピッタリ。

 

これ以外にも声東撃西というのも考えられるかもしれませんよ。色んな所に外国勢力が入り込んでるんですからね。つまり尖閣が囮ということも考えておかなきゃいけない。尖閣諸島の問題だけ見てもこれ以外にも色々想定すべきことがたくさんあります。

『Aと見せかけBを討つ』
 一言でいえば、敵の裏をかいた奇襲戦法です。A地点から敵が来るだろうと思わせておいて、B地点から攻撃することで敵の裏をかき、勝利をおさめるというものです。「東に声かけ、西を撃つ」という意味です。戦争だけでなく、様々な心理戦に応用することができます。

官渡の曹操

 袁紹曹操が戦った「官渡の戦い」は、この計略が勝敗を決めた戦いである。袁紹曹操は長期に渡り対陣し、互いに決め手となる作戦がなかった。その打開策として、曹操が使ったのがこの計略である。

 曹操はA地点(本陣・互いの主力が陣取る地点)に敵の視点を釘付けにしておき、さも決戦をすると見せかけておいて、相手がノーマークのB地点(敵の兵糧庫)を主力で攻撃し、敵の裏をかいて勝利を勝ち取ったのである。B地点は、もちろん前線ではないから袁紹も防備を弱めていた、そこに乗じた曹操の頭脳プレーの勝利であった。曹操はこの勝利によって天下を取ったといってもよく、この戦い方は、後世の戦略家に多く真似されるほどの、名戦術となったのである。


 右を攻めると思わせておいて左を攻める。左を攻めると思わせておいて右を攻める。格闘技の世界では「フェイク」としてこの計略が応用されています。奇襲作戦の大家、源 義経が得意としたのもこの作戦でした。義経はいつも正面から来ると見せかけて、とんでもないところから攻めこんで勝利をおさめました。しかしこの計略が一番親しまれているのは、サッカーの戦術でしょう。サッカータクティクスの基本はまさにこの「声東撃西」で、右ウイングが主力と思わせておいて、左ウイングを主力に使う、右から攻めるとみせかけておいて、左にすばやく展開し、左からシュートを打つ。と、いったものです。まさにこの計略は、奇襲戦術の基本でありましょう。合コンなどでも仲間を油断させるために利用するとよいかもしれませんね。

 

三国志兵法三十六計