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さて前回なかなか耳の痛い内容でしたが、この次には、ハワイやアメリカに行って異人種に使われるより、近くて習俗も近い朝鮮に行こうぜ、ビジネスも将来性あるぜって感じのことを書いてます。

朝鮮に移住する者は、まず朝鮮の事情に詳しい人に内地の有様を聞いておくなどの事は必要である。さらに、前から移住している人に手紙で、その意見を聞いたり紹介状を貰っておくなどは、何かの便利になることがある。

具体的に何を準備したほうがいいぞとか、こういう心構えで行こうぜっていうことが書かれています。この中で朝鮮人に接するときの心構えについて書いてるところを。

また朝鮮人に対しては、すべて堅確な態度を以ってこれに臨むことを常に忘れてはならぬ。例え彼が約束に背いても、我は決して約束を違えるようなことなく、自分が義務を守ると同時に、権利もこれを等閑にしないように、貸した物でも売物の代価でも、期限を決めたら期限どおりにし、決して待ってやるなどのことはしない方がよい。待ったらツイ馴れて始末におえぬようになる。 

 

この様に朝鮮人に対しては取引などは厳格にしなくてはいけない。少々厳しすぎても圧力で以って押し通すという心持ちは必要である。しかしそのその代わり無理無法の事をしてはいけない。正義を以ってこれ圧し、そうして一方では出来るだけ親切にしてやらねばならぬ。ただ約束とか期限などには決して斟酌は要らぬ。 

 

この辺の注意は極めて大切で、ものを押し切ってやり遂げれば、彼らは服従して来たり、また親切にしてやれば懐いて来る。そうなって来れば生かすも殺すも自在で、何事も思いのままになって来るのである。 

 

ただ日本人の幅が利くその勢力に乗じて無法の事をしたり、暴利を貪ったり、彼らを迫害したりすることなどは必ず慎まなくてはならぬ。宜しく文明国民の態度を以って、自ら利益すると同時に、彼らにもまた出来るだけ利益を害せられないようにしてやって、彼我共同の利益を目的として、開発誘導の精神を持っていることが肝要である。 

 

また朝鮮人だといって決して軽蔑するような言葉振舞があってはならぬ。己を馬鹿にしているというような悪感情を起こさせては、かえって我が不利益になることが多い。言葉が通じないから笑ったり誹ったりするのは極めて極めてよくない。礼儀をわきまえぬ者は決して大国民たるの資格はない。努々注意が肝要である。 

 

彼らはまた開けぬだけ恩に感じることは多い。無実の罪で郡守に責められて居たのを助けてくれたというので、鉄道工夫の十人頭やらの記念碑が立てられてあったのを見た。彼らを懐けるのは自分の事業のために必要である。

まあ当然と言えば当然のことが書かれてます。この後、朝鮮の気候と農業、鉱業、漁業などの産業について書かれてます。何度も書いてるように本書の目的は朝鮮に植民して利益をあげようということなので結構細かく書かれています。ここで朝鮮の未開さを書き連ねることは出来ますが今まで書いたことで推して知るべしなことなのでがっつり割愛。ただロシアのことに関しては日露戦争とも関係があり重要でしょうからそこだけ引用します。

抜け目のないロシアは早くからこの森林に目を付け、遂に茂山の森林の伐採権を得て、すでに10年前から盛んに伐り出してウラジオストクに輸送している。茂山は豆満江上流の森林であるが、その後明治29年に至りロシアは鴨緑江上流地方の伐採権を得て、龍岩浦租借をしたものであるからこれが日露戦争の起こる最初の導火線にもなったのである

ロシアの脅威というのは我々が今日想像するよりも大きかったのでしょう。長かった連載も次回で最終回としますが、そこでもロシアとの確執が書かれています。ロシアは中国韓国と違い反日を前面に出さないので中国韓国と比べれば日本人に嫌われてないように見えますが、どういう国なのかというのはよくよく知るべき国ですね。もちろん本書を以って十分とするものでは全くありません。

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さて今回は朝鮮での商売のことなので、前回のエントリーに書いてもよかったのだけど、長くなるので分割しました。そして日本人にとってはとても耳の痛い内容となりますので、今回の連載の主旨から長めに抜粋します。覚悟して下さい(笑)。

いまや世界の一等国にも並ぶ程の勢いであるのに、その実力の元を作る商業貿易、ことに朝鮮貿易がこの様な有様でドーなるものか。互いに国の大事、先々までのことを考えて、着実な利益を図ることに努めなくてはならない。 

 

たとえば一時日本から甲斐絹を朝鮮が輸入して、大いに朝鮮人の気受けが良く、余程評判をとって居たが、それに付け込んで粗製の品を売りつけたので、たちまち彼らから排斥される羽目になり、今では到底取り返す見込みのない有様で、現に絹綿織物は全く支那人の専売という勢いである。一時に余計な無理儲けをしようとして、かえって永久の大損をかもす、なんとも馬鹿らしい話ではないか。 

 

また越後産の石油も一時は相当に朝鮮は輸入していたが、粗製品を出した上に、狡猾な悪い考えを逞しくした結果、忽ちその評判を落とし、落とし、今ではその影も留めないで、朝鮮の石油といったら全くアメリカ油に圧倒されているという有様である。

(中略)

このほかにも日本の商業家が失敗した話は京城にも釜山にも仁川にも沢山ある。しかし一々書き立てて恥をさらすこともあるまい。一度の失策はのちのちの手本として、これから共々間違いのないように注意して、専ら誠実を旨とし、永久の信用を固くすることに努めなくてはならない。 

 

1人の不都合はその人の損に止まらないで、その事業の発達進歩を妨げ、ひいて永久に国の大損となることを知らなくてはならない。かりにも一時一業を営もうとする者は、その位の事は分かっているであろうが、つまり近欲に走って我と我身を苦しめるのを顧みないからで、その様な者が到底勝利を得よう筈はない。くれぐれも注意こそが肝要である。正直が最上の商客、正直に勉強さえすれば、どんな仕事も出来ない事はない。 

 

イギリス人のコフーンが「凡そ製産品は段々良好になって来るのが当たり前であるのに、日本の産品は次第次第に悪く弱って来る。一体に日本人は商業道徳の観念が乏しく、信用上の事はこれを日本人に望むことは出来ない、この点については支那より劣っている」と言ったそうだ。 実際にそうでなくともこの様に思われては損である。ましてこれが事実であるとすれば尚更のこと、名誉の回復は我商人の大責任と覚悟しなくてはならない。

 

日清戦争後は支那人の勢力が大いに朝鮮の社会からおちて、その代わり日本の勢力が延びたようであるが、しかし裏面に入って見ると、マダ朝鮮人支那商人に対する信用の勢力は中々根が堅いように思われる。 

 

それは支那商人は一般に商業道徳を重んじ、信用取引がよく行われて、一旦約束したことは必ず間違いはないようにする。そこで一般の朝鮮人の安心というものが、非常に支那商人に根堅い勢力を与えているのである。 

 

然るに日本商人は前章で述べたように、商業道徳に欠けて、契約の履行など多くは心に留めず、自分の都合が悪ければ勝手に約束を破っても顧みない者が少なくなく、また少し売れると粗製の安物を出して暴利を占めようとしたり、偽ものを送って誤魔化そうとしたり、また或る商人の如きは税関史の目を欺いて脱税を企てたりなど、不信用と不安心の種を蒔く者が多いから、チョット油断するとスグまた支那商人にやられて仕舞う。 また日本商人が支那商人に対して一歩も十歩も譲っているのは、日本商人は支那商人に比べて協同一致の団結力が非常に乏しい。そこになると支那人は感心で、互いに連絡を保って堅く団結して仕事をする風がある。この点は日本人は大いに学ばねばならず、改良せねばならぬ大事な所である。

(中略)

また支那人は朝鮮内地至る所で行商をしているが、その品物の値段でも決して掛値などしないのみか、いかに辺鄙な山奥でも、皆居留地の本店と同様の値段で売り捌いている。その行商者が自分一己の私利を考えないで、一般の信用を重んじ誠実勉強、互いに連絡をとり、堅く団結している有様は実に感心のほかはない。

(中略)

こういう風に日本人では真似も出来ない有様で、日本の行商は大抵常に失敗勝ちである。さらに日本人で行商を企てるのは大抵落ちぶれた壮士や無頼の輩であるから、彼らは往々にして朝鮮人にヒドイ目に逢わしたり、または狡猾無恥なことをやったりして朝鮮人の感情を害している。これでは日本の信用を傷つけることは免れないのであるからこの辺は十分注意して、一方では相当の取締りをすると同時にまた一方では行商の奨励をしなければならぬ。 

 

先にロシアが跋扈した時代に、行商の危険があるからといって防衛的精神で鶏林奨業団という団体を組織し、公使の認可を経てやっていたが、いたずらに組織が大きいのみで統率者もその人を得ず、せっかく農商務省からは1万円の補助を貰ったが、ついに有名無実に陥り、何ら功を為すことがなかったのは遺憾の至りで、やり方さえよければ有望の仕事であるのに、今にとかく発達しない有様である。

むむむ。

 

最後の二段落はなかなか興味深いことが書かれてますね。落ちぶれた壮士や無頼の輩が行商人になってると。壮士ってのは自由民権運動の活動家ですね。この人たちは大陸浪人になった人も多いらしい。鶏林奨業団というのはあまり記録がないようですが、次のブログで割と詳しく解説されております。

鶏林奨業団(一) | 獄長日記

韓国の英雄(?)の一人、金九は若かりし頃起こした強盗殺人事件について、閔妃殺害の恨みを晴らしたもので、殺したのは土田讓亮という日本の陸軍中尉だと述べています。この軍というのが鶏林奨業団と措定されてるようですが、土田讓亮は鶏林奨業団とは全く関係のない商人です。

鴟河浦事件 - Wikipedia

金九の知られざる姿とは(上) | Chosun Online | 朝鮮日報

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負商褓商について。なんじゃそりゃって感じですが、前にもちょっと出てきたように武装化した行商人のことらしいです。キャラバンみたいなイメージでしょうか。しかしこの本の最初でも名前が出て来るほどで、重要そうなので長めに引用します。

今を去る180年の昔、朝鮮憲文王の時に、満州の大宗が大兵を以って朝鮮を侵した時、朝鮮国中の負商褓商各隊らが同士を説得し、軍用金や兵糧を献納し、なお進んで輺重の役もつとめたので、王は深く彼らの義を嘉し、それからというものその隊団を奨励し、官職を設けてその統一を然らしめたのである。その彼ら負商褓商隊は平生は小売業者の団体であるが、一旦事あるときは糧食や軍器の輺重隊となり、軍国上大切な団隊となったのである。朝鮮の国柄を考えると彼らの義理は中々関心である。

それから今の王様の世になって、今から40年程前の耶蘇教禁制でフランスと衝突。フランス艦隊が漢江に進入して攻めて来た時、彼ら負商褓商の団体が義勇兵となって立ち働いたことがあった。その攻勢大活躍の為め、当時の摂政大院君がこれを褒め称え、一種の軍隊組織の様にして特権を与えたのである。

(中略)

 この様なことで、彼らは前には純粋な商人で義侠の働きもあったが、元が利益一片の商人の事でもあり、優待されるだけ付け上がって、その特権を濫用しては他の商人をたり、兵器を有する所からやもすれば暴力を用いるに至り、政治上の運動の如きも彼らの力によって動かされることが多くなった。 遂には政府でももてあますようになり、明治31年の12月には独立党と褓負党の騒ぎで、京城は大騒ぎとなって、政府ではどうすることも出来ないで、一旦その特権を奪ったけれども、尚その餘弊を存して、やもすれば大騒ぎを見るというような有様である。

おお、かの丙寅洋擾で活躍した人たちですか。李氏朝鮮が攘夷を成し遂げちゃって更に開化から遠のいた例の。ブリタニカ国際大百科事典の褓負商の項目を一部引用しましょう。

朝鮮王朝末期にいたり政治団体に動員されることもあり,光武2 (1898) 年には守旧派の皇国協会の行動隊として独立協会を襲撃し,その後は共進会と称し尊王改革を標榜,あるいは一進会と呼応して日韓合邦論を主張した。

褓負商(ほふしょう)とは - コトバンク

 守旧派だったのが日韓合邦論?まあ日本でも尊皇攘夷が開国派にということがありますしね。(この比較が適当かはともかく。)日清戦争前後だけでも朝鮮では誰が親日親中親露かくるくる変わって訳分からなくなりますしね。ま、朝鮮の党派については前に書いたところがとても参考になりますね。余談ではありますが、ある意味で国益(私益かもしれないが)によって立場を変えることは当然想定すべきことであり、かつて親日であった人が反日になることを裏切りと憤慨するのは国際政治では愚かなことなのかなと思ったりもします。

 

朝鮮の歴史上専門的軍人でないのに、その軍事的面が評価されてるのというとやっぱ花郎ファラン)ですか。ドラマでもロマンティックに描かれてますが、負商褓商を主人公にしたのも作ればいいのにね。もりもり創作盛って水滸伝みたいにしたらどうでしょう。

 

この後、朝鮮での商売についてかなりの分量を割いて書いていますが、国益に関して述べているところを中心に抜粋。

そのほかまだ数えれば色々あり、中には日本人に取っては甚だしい不利な習慣が行われていることもある。しかしこれらは日本の鉄道や郵便電信などが朝鮮内地一般に行われるようになり、自然に日本の勢力が扶植されるにつれ、段々改まっていくのは申すまでもないことで、それらは日本の力一つやり方一つでどうにでもなるのである。

 

京城に於ける外国人輸入貿易は日本・支那両国人が主で、また輸出貿易は今では殆んど全て日本人の独り舞台というよりか、第一銀行京城支店の一手に帰しているといってよい。

(中略)

日清の戦役を経て、朝鮮の政治社会から支那の勢力をかなり挫いたが、しかしその商業上の勢力は容易に退けることが出来ないのみか、一時衰えかけて居た彼らの勢力は大いに持ち上がってきて、日本を凌ごうとする有様があるのは、返す返すも油断のならぬことで、ここに日本人に一段と奮発を要するところである。

 

朝鮮と日本との貿易は明治27、28年以来非常に進歩したとはいえ、朝鮮に対する商権は十分に拡張されたとはいえない。(中略)…日本から朝鮮へ売り込みつつある商品と、日本が朝鮮から買い込みつつある商品との差額は非常に多いので、それだけ日本の不利益となりつつあるのである。

 

(中略)…しかしこれとてやもすれば支那人に追いまくられようとする傾きがあり、また麻布の如きは殆んど支那の占有に帰している有様ではないか。 

 

ことに輸出第一の農産物の買入方法についても、日本商人の間に一致を欠いているたため、得られる利益も十分に得ることが出来ない有様で、その利益はいわゆる漁夫の利になって朝鮮人に帰しているのを見ては残念に思わぬものはあるまい。 

 

そうしてその貿易取引の有様は真正に朝鮮との貿易ではなくて、殆んど全部居留地取引ともいってよい。居留地の日本人相手の貿易で、言葉を換えて言えば、日本の朝鮮貿易は対外貿易ではなくて、対内的居留地貿易である。 

(中略)

すなわち在留日本人は朝鮮の富で生活しているのではなくて、朝鮮に居りながら日本の富によって生活しているので、したがって日本と朝鮮との貿易上に於ける差し引きの差は、日本から朝鮮に対して支払ひつつあるといってよい有様である。 

 

であるから日本の貿易商も朝鮮にいる日本商人も、深くこの点に注意し、真正に対外貿易を拡張して日本の利を起こすことを考えなくてはならない。今は朝鮮経営の大責任はわが日本の肩にあるにも拘わらず、今日のこのような有様では、実に前途が思いやられる。これについても第一に要件は商業道徳や信用の発達、商品の改良、および取引法の改善などが急務である。これらについて最も注意すべき主なる事項を次で述べようと思う。

 がんばれニッポン!って感じですね。新興国日本らしい希望があります。この後「日帝36年」が始まるわけですが、どれぐらいの利益を上げられたのか。この点に関して反対の主張の記事をそれぞれ張っておきます。

池田信夫 blog : 植民地支配はもうかったのか

日本の朝鮮統治は赤字を貢ぎ莫大な資産を残した説:データで見る植民地朝鮮史

ところで池田信夫の書いてるように植民地は儲からないので放棄しようという主張は戦前からあり、石橋湛山が有名ですね。石橋湛山三・一運動に理解を示してたからか、私の高校の朝鮮大好き先生が高く評価してましたが、そんなに今の日本のリベラルのような非現実的な人物ではないので、その主張には傾聴すべきところが多いのではないかと思います

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ここまでに書き漏らした朝鮮の習俗を雑多に挙げ、改善点の提案などをしています。

 

仕事を怠けて棒で殴られても痛がらずに平気なので懲らしめようがない。その辺の木や草の根をとって煮て食べるので食べられないものはないかのようだ。牛の血も大好物。大抵のものは生で食う。(そう言えばイザベラ・バードも生魚に唐辛子か何かかけて頭から全部平らげてたのを見たとか。)朝鮮人は夜と昼を間違えてるような気がすることがある。三長というのがあるというからなんだと聞いたら、「鼻の下が長い」「気の長い」「キセルの長い」ことだと。五大を恐れると言うので聞くと、太閤秀吉、大院君院、大鳥圭介、大島義昌、大石正巳。

 

次に著者なりの朝鮮風俗社会改善法の提案。

 

1,内房制を廃止し、男女の交際法を改める

2,早婚の弊を改め、未婚者を軽蔑しないようにする

3,年長者をを尊ぶのはよいこだが極端すぎるので調和改良する。

4,お墓の場所を占い師が適当に決めるので、耕地を潰し生産力を害すので改める。

5,喪を短くする。

6,温突(オンドル)を廃止する。

7,服制を改め白衣を廃す。

8,断髪断行

9,煙草の習慣を改める。

10,朝夕2食の制度を改め世界一般の3食にする。

 

どうなんでしょうね。余計なお世話って気がしますけど。

 

 次に朝鮮の田舎についての記述は割愛。次に交通。海路は割愛、陸路も鉄道は以前書いたのと被るので割愛。道路についても「道路と呼べるものはない」というよく知られてることが書いてあるので割愛。橋梁が極めて少ない点も同様。というわけで日本と関係あるところということで、人力車が日本から入ってきた様子のところだけ。

昔から朝鮮人の乗り物は、男子も女子も共にカゴを用いて居たのであるが、日本より人力車を輸入してからは、京城や釜山など日本人の車挽きもいるが、今では朝鮮人の辻待車さえ段々増えているようになった。けれどもこの人力車の乗客は、日本人やそのほか諸外国の人や、下流社会朝鮮人などが主で、朝鮮の女子および上流社会の朝鮮男子は今でもやはりカゴに乗る風があって、上流社会で人車に乗るのは朝鮮ハイカラの部分に止まっている。

 

田舎から京城に往来する役人らは、汽車の便のない所は大抵カゴで、また馬に乗る者もいる。カゴは4人担ぎでその費用は馬より倍以上かかる。かように朝鮮の役人らは大抵はカゴなどに乗って往来するものであるから、道路の良し悪しには関心が行かない。そこで朝鮮の道路は昔からこのかた修繕ということを一向にしないので、その道の悪いのも当然である。

 川については著者の朝鮮への態度が表れてるので一応。

朝鮮の水路は、日本に比べ川が大きい上に流れが速やかなのが多いから、したがって相当に船運の便利が多い。けれども昔から河を浚ったり堤防を築いたりなど治水ということをしないで自然のままにしているから、川の割合にその利が少ない。もし治水を完全にしたらその便はマダマダ盛んになって来るに違いない。

 

では次に朝鮮の宿屋。まあこれも大方予想通りだと思うので割愛してもいいのだけど、概略述べると、臭いのと不潔なのを我慢できれば容易で安価で、朝鮮慣れして愉快も感じられるし朝鮮の事情を知るにはよいが、窃盗に注意。3都8港、鉄道沿線には日本の宿もあるが内地の倍の値段がする。

 

次に朝鮮の金融機関。色々あるが未発達で銀行があっても貸金屋と大して変わらない。日本の銀行が進出し特に第一銀行は実質中央銀行のようになってる。(そう言えば10年前ほどのイザベラ・バードの本にも在留外国人は第一銀行に全幅の信頼を置いて取引してると書いてあった。)日本の貸金業者もいたらしく、日本人相手と朝鮮人相手では扱いを変えてた模様。欧米人にはどうだったんだろうか。そんなに借りる人もいなかったのかな。

日本人の中にも貸金業を営む者が少なくない。彼らは朝鮮人に対しては全て確実な担保を入れさすのが一般で、その期限は普通3ヶ月で、利子は月3分から5分位。また日本人に対しては担保があれば2、3分、信用貸しは3分から5分位が普通である。

 

次に貨幣について。実質上日本と朝鮮の両貨混用の国となってる。朝鮮人同士、或いは朝鮮人相手の商売は韓銭で、日本人欧米人の間では日貨で売買する。政府は韓銭を無茶苦茶発行するし人民も外国人も偽造するので問題が多く明治38年目賀田顧問の定義により貨幣制度を改めた。

この改革で朝鮮の貨幣制度は全く日本と同じようになったので、この後日本の貨幣も自由に朝鮮国内を流通するようになり、また朝鮮政府で公許になった第一銀行券も日本の法律で公認することになり、双方の便利が大いに加わったのみならず、朝鮮のためにまた朝鮮経営のためにどれどれだけの利益になることか知れない。

「朝鮮のためにまた朝鮮経営のために」…。無邪気に思ってたんでしょうね。

また一部にロシア貨幣、支那貨幣、メキシコ貨幣が使われたそうだが何故メキシコ貨幣?

 

次に手形について。最初に書いたようにこの本は「朝鮮に植民せよ」というような目的で書かれてるので商売に関することが割と詳しく書いてあり、手形についても詳細に書かれていますが、今の日本人には関心の薄いことでしょうから割愛。度量衡についても多分同様の理由で詳しいが、これも省略。従来の度量衡は全くめちゃくちゃだが本書が書かれたころ少しずつ整えていかれた模様。

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朝鮮の病気と葬儀について。纏めると以下のような感じ。

 

朝鮮人の病気は家の造りと大食から来るものが主なので大抵胃病に罹ってる。朝鮮熱という風土病、眼病、呼吸器病は不潔な所で寝起きするからだろう。生肉を食べるので一般にサナダ虫はいる。性病が多いのは淫風が盛んだからだろう。伝染病は赤痢天然痘コレラ。皮膚病も少なくない。肺病や脚気が少ないのは不思議だ。病気になっても打っちゃっておいて、ひどくなるとおまじないをしてもらう。死んだら隣近所親類など沢山寄り集まって泣いて悲しむ。鳴くのが礼儀なので悲しくなくても号泣する。死体が腐ってから葬式。号泣して棺についていく。物悲しそうに泣く真似をするならまだしも、中には笑いながら声色を使うのも多い。日本の御輿や山車を引いて練り歩くのと同じように前に進んだり後ろに引いたり、真にお祭り騒ぎと同じ。やりすぎなので何のことやら分からない。騒がしく人が多いのを自慢するので人を雇ってまで号泣させる。など。

 

そう言えば子供のころドキュメンタリー番組か何かで、韓国の泣き女を見て、隣の国なのにこんなに違うものなのかあと思ったけども、今はないんですかね。検索したら中国のは出て来ましたが。泣き女ではないけどこんな動画はありました。やっぱすげえな。

youtu.be

 

次に薬について。

 

医学が旧式且つ幼稚で人民も無知で迷信深いので薬を用いるものは少ない。医者にかかることはほとんどない。薬の効能を知っていても高いから祈祷などで済ませる。だから日本の売薬の安いものはよく売れてくる。

 

さて、第一回で日本の悪いとこはなるべく書くと書きましたが、久しぶりにがっつり悪い部分がありましたのでどうぞ。

これら年々需要が増える薬品の買入高は10何万円にも上る程で、だんだん盛んになる見込みがある。しかし日本人の癖として、少し好い都合にゆくとスグ不正の事を企てる。悲しいかな、一時不良粗製の物を売り込んだものだから大いに評判を落とし、中にはよくない奴が居て、偽薬を売ったり、また薬の調合を誤って危ない、ということがあったので一時とんと信用がなくなったのである。 ところが近頃は我日本の薬種屋も、この事の注意を受けて大いに製造の上に改良致し、またその売薬人も自らサジを執って、朝鮮人の目の前で薬の調合をして渡すようにして何かと注意するようになったから、今日では段々評判を取り戻し信頼を回復しつつある。 

 これも最初に書いたように、この本は朝鮮に行ってビジネスしようぜっていう本でもありますので、このような状況は切実な問題だったのでしょう。このようなことが書かれてます。

もし幾らか薬剤学の心得があって、多少外科の道具も揃え、その手術の一通りも知って居れば、朝鮮の内地に入って立派に成功が期待出来る。 

 他にも色々朝鮮の医療事情のいわゆる未開なところが書かれてますが省略。韓医学医学書も多く発達してるイメージもあったのですがね。私は漢方もほとんど利用したことがないのでよく分かりません。

韓医学 - Wikipedia

 

しかし本書に書かれてるような状態の朝鮮に進んで行きたいと思う人は、今の我々の感覚から考えると少なそうなものだが、朝鮮で一旗揚げようというような夢をもって行ったんでしょうね。バイタリティがあったのか。しかしそれにしても外国人が自国にいっぱいいたら、排外主義的な人も生んでしまうので、この辺も一つもっと上手くやる方法がなかったのか、まあそこまで考える時代ではなかったのかな。

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今回は朝鮮人の服装についてのことからです。有名な白服、乳出しチョゴリ、長ギセル、韓ドラでもお馴染みの帽子みたいなやつ(3つに分かれていて帽子ではないと書いてある)など細かく書かれてますが、著者は割と感心して書いてます。

朝鮮の家など一般に不潔で見られないにも拘わらず、朝鮮人の衣服は立派で、かつその服装の発達していることは不思議である。朝鮮の婦人は日本人よりも裁縫が上手で、ミシンで縫ったように針の目が細かい。

 

これらの着物は春夏秋冬一般に無地で、日本のように縞物は一切用いない。大抵皆白色で、中には水色や黄、淡紅、赤紫などの色物もあり、子供の間は淡紅や青竹色などの色物を着ているが少し大きくなると皆白色である。もっとも上衣、周衣、裳などは時折水色のもある。長衣はことに水色が多い。また背衣は一層色物を好むらしい。

そう言えば宮脇淳子さんによると、色物は着ても柄物は日本人みたいだと言って好まなかったとか。

 この様に朝鮮人は裏面はともかくとして、表面上衣冠を正しく身につけることに余程意を用いて努めている。この点は日本人の及ぶ所ではない。衣冠を正して初めて敬せられる、ということに彼らは気にかけていると見え、住居や家中のことなど実に見られたものでないに拘わらず、衣冠を飾り、外観を繕うことには中々発達していて、その労力・費用もまた少ないことではない。 

その労力は特にやはり洗濯して白くすることに費やされてたようです。 不潔な腐れ水でも洗濯するそうだけどそれでも白くなるもんなんですね。

 

次に食事について。引用すると長くなるので気になった部分をまとめて書くと、衣服についでなかなか進歩してるが「支那の風下に立ったり、日本の勢力におされたり、いわゆる二股主義で」アワレで実におかしい。唐辛子などの加薬を何にでも大量にかける。何を煮るにもニラやニンニクを吐き気をもよおす程煮込む。牛豚羊犬を食べる。牛は腸でも爪でも何でもニラやニンニクを入れて煮込んで食べる。(そういえばイザベラ・バードも鳥獣は腸も爪も何一つ捨てずに食べると書いてた。)一日二食だが一食分が日本人の二食分位ある。一家団欒で食卓をともにすることはあまりない。食事してると下等人など前が黒くなるほど来る。釜を万用するので不潔物がついてたりする。まあなんとなくイメージ通りでしょうか。

 そして朝鮮の妓女について。

朝鮮の妓女とて別に事々しく述べるほどの必要はないようなもので、妓女といえば日本の芸者と思えば大して違いはないのである。しかしその妓女にも宮仕いをして中には宮廷に勢力を得、政治上に関係する者もいるから、ちょっとここに出してみたのである。 

 概略を書くと、一牌、二牌、三牌の三階級に分かれていて、一牌が官妓でいわゆる妓生(キーセン)。これが「国王の寵愛を受けて政治上の権力を振るうに至るものがある」層です。当時でもまだ宦官もいたぐらいですので、そのような歴史ドラマに出て来そうなことはありそうな話ですね。芸事に関しては著者には全くつまらないものだったようです。

 

続いて朝鮮の迷信について。「文明の開けない人民」が迷信深いのは一般のことで朝鮮もそうだが、下のものだけでなく宮中でもまだそんな感じだとのこと。明治35年コレラが流行しそうになると、宮内府顧問のアメリカ人が臨時衛生院を設けて予防しようとしたが巫女を集めて祈祷ばかりしてた。妓生と同じように宮中で勢力を振るうものも少なくないと。

 

さてそんな巫女の酷い有様の一例。

この巫女の残忍で実に聞くだけで気が痛くなるほどの事は、朝鮮の取りわけ田舎などで、生まれてから5、6ヶ月位の稚児を一人家に置いて皆のものが仕事にでも出ていると、時々この巫女にさらっていかれることがある。

 

巫女はこの何も知らぬ稚児をカメの中に入れて2、3日捨てておく。稚児は飢えに耐えられぬから、あたかも火がついたかのように頻りに泣く。泣いて泣いて声も出ない程になる。

 

飢えて泣いていよいよ声も出せないほど弱ったとき、巫女である鬼婆は糸でくくった飴を稚児の前にぶらさげる。これを見たる稚児は心身共に疲れながら、どうかしてその飴を取ろうとしてかよわい手を差し伸べて、取ろうとしては倒れ、倒れては起き、尚も悶え苦しみながら小さい指を差し伸べて一心こめてこれを取ろうとする。その指を鬼婆は剃刀を以ってキシャッと切り取るのである。 アァ無残、いかに残忍の極み。その指を切り取った鬼婆はニッコリとして、あたかも大金でも得たかのごとくこれを箱にしまい置く。これは一心全てが指先に宿っているので、これを呪咀に用いるととても効果があるというのであるそうじゃ。アァなんと無情残酷なことではないか。

以前フィリピン人に、フィリピンはアメリカに植民地統治されていたのにアメリカを恨んではいないのかと聞いたところ、「アメリカはフィリピンの意味のない迷信をなくして衛生状況をよくしてくれたし」と言ってました。私は一部の保守のように「日本は朝鮮に色々してあげたのに恨まれる筋合いはない。」とまで主張するつもりはありませんが、なぜこのような違いが出てしまったのかはよく研究して今後に活かすべきでしょう。上記のような保守の多くは欧米と日本の植民地統治は違うと言いますが、そして私もそう思ってますが、その割には欧米の植民地統治についての研究はそれほどしていない気がします。これは一つの課題かもね。

ほかにもこのような例を挙げればマダマダ沢山ある。しかし日本にもまだ迷信家は沢山いる。あんまり朝鮮を笑うように、西洋人らから我々が笑われないようにせねばならぬ。

最近朝鮮事情所感1 - 王蟲の子供
最近朝鮮事情所感2 - 王蟲の子供
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最近朝鮮事情所感6

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最近朝鮮事情所感5 - 王蟲の子供
 

続きまして朝鮮の人について。ここはまあ朝鮮人が如何に不潔で怠惰かってことを書いてますが、Wikipediaにだいたい書いてあるのでWikipediaをリンクするに留めます。

最近朝鮮事情 - Wikipedia

 

次に朝鮮の家庭について。ここは個人的に興味深かったので長めに引用。

朝鮮では家庭といわれるほど家庭となっていない。前章で述べたとおり、家屋の造りがただ防寒が唯一の目的とし、家中の慰安とか快楽とかいうことが得られる仕組みでなく、親子相親しみ、夫婦相愛して、一家団らんの趣味を感じえられる機会もないからである。 男女席を同じにせずとは儒道の教えであるが、一家の男女夫婦までも一緒にいることが出来ないというほど窮屈な教えではあるまい。夫婦相携へ、親子相語りて、相睦み、相愛して苦楽その中に存するという家庭の根本があるべきなのに、朝鮮では平面上その隔たりが厳重であるから、一家和諧して楽しむ家庭の団らんの楽しみは到底得られるはずがない。 

(中略)

前にも述べた人定の鐘(夜10時に鳴る鐘)を合図に女子はそれから外出するが、男子はそれから出られないというのはこの訳で、親密の間柄でも男女話を交わすようなことは出来ないことになっている。 

(中略)

ところがこの男女別の習慣は、男女席を同じにせずとか、夫婦別ありとかいう儒教から来たのではない。昔高麗の太祖王建が貞州という所を通り、馬から降りて柳の樹の下で休憩していた時、そこに一人の女子がいた。品格もあり容貌も良いので、どこの娘かと問うたら、この邑の長者の家女です、私方へ来て御休みなされと言われた。王建はその家に至り大いにもてなしを受け、その晩も泊まったところそれが縁となり遂に娶って王妃とした。神恵后柳氏がこれである。これにより田舎をあさって美人をつれ取って帰るという行為が流行し、娘を持つ持つものは大いに心配で、それゆえに今日のように客にも逢わせず、外にも出さない、もし出ても人に見られないようにする習慣が生ずるに至ったという伝説もある。実に気の毒なものじゃ。

 最後に書いてある伝説が本当なら実に気の毒なものじゃ。いずれにしても夜になると女性だけ外出し男性は家にいるというのは面白い習俗ですね。

 

次に朝鮮の男女。

日本の諺に、東男に京女というのがある。これによく似て朝鮮でも、公州男に平壌女という諺があって、平壌の女の美しいことは別段であるそうで、(中略)

男尊女卑がひどいのは一般東洋の弊習とも言ってよいだろうが、朝鮮はまた一層甚だしいようである。

(中略)

ところが朝鮮の女の生活はまことに陰気で、狭い部屋にばかりに引っ込んで、ここを己の世界として、日々シーシーとただ洗濯と裁縫とのみに追われてばかり居て、ほかに楽しみというものがない。

(中略)

表面上はこの様に男女の別が厳重であるが。裏面に入ってみれば別であって、甚だ風俗のよくない辺がある。寺にゆく処女、負われて町に入る坊主、などの諺のあるのを見ても大抵の様子は推せられぬであろう。

最後の部分は少し詳しく書いて欲しかったですね。そして何故かこの後済州島の描写。

 ところがこのような朝鮮国内に一種異なった天外の別世界があるのは不思議だ。それはすなわち済洲島で、この島に上陸してみると、男は大抵獣の皮で作った縁の広い日本の帽子または頭巾のようなものをかぶり、女子は髪の結い方も違って絵にある大和姫のように、また顔を隠すこともなく、平気で甲斐甲斐しく立ち働き、また往来をしているいるのを見る。

(中略)

 この島の住民は一般に勇気があって良く働き、風俗は質朴で、窓も閉ざさず戸もかけない安楽郷で、家に温突を作らないところから、その他一般の物事が、朝鮮よりも日本の方によく似ているので、地理学者などはこれを朝鮮における日本島と呼んでいる。珍しいことである。 なおこの島で不思議なのは毎年生まれる子がいつも男子よりも女子の方が多い。そこで常に女子の人数が多いから、乞食のような者でも妻のほかに別の妾を置いているという有様である。

そして結婚について。仲人、媒酌、式のことなど書いてあるが、かなり早婚であるらしいことが面白い。

すでに婚姻した者はどれほど年齢が若くとも大人だ大人だと崇められるが、まだ婚姻しないものはタトヒ60になろうが70になろうが総角、すなわち小童と呼ばれて人に軽蔑される。今王の李熙も雲峴宮で小童であった時は、最下の両班の長者から呼び捨てされこれに伏拝したのである。

だから男子は12、3歳で結婚して2、3歳上の女房を娶るそう。

 

まあ今回はWikipediaのリンクだけで済ませたところが一番面白いですよね、やっぱ。「獣に近い」と「牛に近い」とか。まあ随分酷い言いようと言えばそうですが、実際に環境によっては人間はそうなるもので。そのうち纏めて書ければいいなと思ってますが、イザベラ・バード朝鮮紀行では朝鮮国内と比べロシアに住んでる朝鮮人はかなりまともだったように書いてあります。日本が恐れたように朝鮮がロシアの支配下に入ってたとしたら彼らはどうなったんでしょうか。

 

ところで例えば台湾では後藤新平が台湾で現地に合わせた施策、彼の言う「生物学の原則」に則った施策を採り、南洋の委任統治領でも民俗学的調査に基づき、現在の基準から言えば「差別的」な政策を採ったわけですよね。これは台湾で阿片を根絶させたなどの効果もあげたという面もあります(この阿片の漸減政策に対して台湾人の友達から差別だと言われたことがあります。)。朝鮮だけこれだけ恨まれるのは一つには台湾その他と違って既に「国」だったというのはあるでしょう。しかしなんなんでしょう、とても興味深い国です。

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